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『暗行御史<アメンオサ>』のクォン・ナラは役に応じて多彩に七変化する

クォン・ナラは、演じるキャラを生き生きと飛翔させている。実際、彼女が扮した役は、時に明るく、時に強く、人生をしなやかに生き抜く。そして、その表現力こそが、彼女を際立った女優に押し上げているのだ。

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クォン・ナラは、演じるキャラを生き生きと飛翔させている。実際、彼女が扮した役は、時に明るく、時に強く、人生をしなやかに生き抜く。そして、その表現力こそが、彼女を際立った女優に押し上げているのだ。

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そんなクォン・ナラが大きな注目を浴びたのが、2018年に出演した『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』であった。彼女が演じたのは酒に溺れて荒んだ生活を送る女優。しかし、その破滅的な役柄すら、クォン・ナラが演じることで、どこか抗えない魅力を帯びていた。

哀愁と退廃の中にかすかに漂う優雅さ。その存在感は瑞々しく、彼女が持つ演技の深みを世に知らしめるきっかけとなった。

その後、大ヒットした『梨泰院クラス』ではオ・スアというキャラクターを演じた。パク・ソジュンが演じるパク・セロイの初恋の相手でありながら、彼の元へ安易に駆け寄ることなく、自らの道を歩んでいた。揺るぎない信念を持ち、ビジネスの世界でしなやかに戦う姿は、新時代のキャリアウーマン像を鮮やかに描き出していた。

それでいて、強さの中に宿る孤独に視聴者はハッとさせられた。その複雑な感情を、クォン・ナラは繊細に表現して評価を高めた。

クォン・ナラ
多彩な演技を披露しているクォン・ナラ(写真提供=OSEN)

クォン・ナラが持つポテンシャル

次にヒロインとして挑んだのが、キム・ミョンスが主演した『暗行御史<アメンオサ>~朝鮮秘密捜査団~』である。腐敗した官僚たちの闇を暴くこの痛快な時代劇で、クォン・ナラは美貌の妓生ホン・ダインに扮した。表向きは権力者をもてなす華やかな女性でありながら、実は正義のために徹底的に戦っていく。

華奢な身体に秘めた強い意志、艶やかな笑みの裏に宿る烈火のような情熱。その二面性を見事に演じ分け、視聴者を魅了した。さらに言うと、コミカルなリアクションも冴えていた。

彼女が演じるキャラクターは、単なる美しさにとどまらない。どの役にも確かな意志があり、それと同時に、深い哀愁がある。クォン・ナラという女優が持つポテンシャルは、今後も多くの人気作品で発揮されることだろう。 

文=大地 康

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