※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【インタビュー】松坂桃李、パディントンとの出会いで得た経験と期待「自分の声でここまでできる」

老若男女問わずに愛される実写版『パディントン』シリーズ。吹き替え版声優を務めるのは、第1作から牽引する松坂桃李。パディントンを演じるうえでの設計図からコアな推しポイントまでを語っていただいた。

最新ニュース インタビュー
注目記事
松坂桃李/photo:Jumpei Yamada
松坂桃李/photo:Jumpei Yamada 全 18 枚
拡大写真

パディントンと自分の“未開拓の部分”


――本作に挑むうえでは、前2作と声が変わらないように意識した、とも仰っていましたね。逆に、変えたいと思っていた部分はあるのでしょうか。

やはり技術面です。僕の技術が上達すればもっとパディントンの感情表現が豊かになると思うので。シリーズ第4作の製作が決まったというウワサも耳にしましたが、自分も本シリーズが続く限りは携わっていきたいですし、技術面を進化させつつ声のトーンは劣化しないように現状維持をしていきたいと思っています。

――第2作から7年ぶりの収録でしたが、技術的な進化を実感できた瞬間はありましたか?

収録がスムーズにいったことかもしれません。前2作をひたすら見返して現場に入れたこともあり、自分の中ではその成果を感じられました。ただ、技術面がそれによって向上しているかどうかは定かではないので、4作目までにもうちょっと修行が必要だと思っています。

アフレコに関しては、何をどう鍛錬すればよいのかは難しいところかもしれません。たとえば口が動いているところに本来は入っていない細かい息遣いを入れてみたり、そういった部分を探りながらトライしてはみています。

――アニメーションですと息遣いも「アドリブ」と言われますものね。

様々な作品のメイキングを観ていると、声優の方々は台本に書かれていない部分の息遣いだったりセリフの抑揚と緩急をつけて表現されていて勉強になります。実際にマイクの前に立つと、自分が思っていた以上に届いていなかったと思うこともあるので、もう少し明確に見つけられるようにしたいです。客観視できるようになれば“ここでもっと抑揚をつけよう”といったことも可能になりますし、ボディコントロールをより細かくできるようになりたいと思っています。そういった意味では、まだまだやりがいは尽きません。

個人的に、パディントンにはまだまだ見えていない未開拓の面があると思っています。それによって自分の声の入れ方も変わっていくはず。例えばパディントンに気の置けない友だちができたらどうなるのか、さらに新たな状況に置かれたらどういうリアクションをするのか――これからたくさんの“初めて”が待っているでしょうから、それらに直面した際に自分が声のお芝居をどう乗せられるか、楽しみです。

――松坂さんご自身はキャリアを重ねていくなかで、自分に未開拓の部分はまだまだあると思われますか?

たくさんあると思いますし、年齢を重ねても満足することはきっとない気がします。同じ経験でも年を重ねていけば感じ方も変わりますし、それによって出てくる感情も動くものです。そこから導き出される自分の答えもまた変わっていくでしょうから、一つひとつが貴重な経験だと感じています。


  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 続きを読む

《text:SYO/photo:Jumpei Yamada》

物書き SYO

1987年福井県生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌の編集プロダクション、映画WEBメディアでの勤務を経て、2020年に独立。映画・アニメ・ドラマを中心に、小説・漫画・音楽・ゲームなどエンタメ系全般のインタビュー、レビュー、コラム等を各メディアにて執筆。並行して個人の創作活動も行う。

+ 続きを読む

特集

この記事の写真

/

関連記事

【注目の記事】[PR]