ディズニーの名作アニメーションとして、20年以上経った今もなお愛され続ける『リロ&スティッチ』が実写映画に。全米ではメモリアルデーを含むオープニング4日間のオープニング興行収入が実写版の『美女と野獣』や『アラジン』などを超え歴代No.1の大ヒットを記録する快挙を達成。泣ける『リロ&スティッチ』のレビューとともに絶賛の声が相次ぎ“ディズニー実写化映画史上最高傑作”との声も。
生身の手触りも豊かな実写版では、愛のために奮闘するナニ&リロ姉妹と、愛を知らないエイリアン、スティッチの物語が温かく絡み合っていく。
そんな実写版『リロ&スティッチ』だからこそ、かわいいだけではなく、そこには“人生”や“オハナ・家族”を知る大人にこそ刺さる感動ポイントがぎっしり! それらの注目すべきポイントをひもといていく。
リロの姉・ナニの想いに涙…夢と葛藤のドラマが刺さる💧

オリジナルのアニメーション版同様、実写版で描かれるのは事故で両親を失い、残された姉妹2人でたくましく生きていこうとする姉・ナニと妹・リロの物語。
まだ幼いリロの親代わりを務めるナニは来る日も来る日も懸命に、時には文句や小言も放ちながら妹の世話をしているが、やる気も想いも空回ってやることなすこと上手くいかない。
それもそのはず、悲しい事情によって親の役割を託された身ではあるものの、彼女はまだ18歳のティーンエイジャー。生まれ育ったハワイを愛し、得意のサーフィンで海を駆け抜け、学校での勉強も頑張ってきたナニは、大学で海洋生物学を学ぶ道を密かに望んでいる。

だが、妹と離れ離れになって暮らすことなど考えられないナニが選択しようとしているのは、自分の夢を封印し、生活費を稼ぎながら“妹の親”に徹する日々。社会福祉局の職員が彼女の生活力や保護者としての能力を疑問視し、姉妹別々に暮らすことを提案してくるが、決して首を縦に振らずあがこうとする。しかも、ひょんなことから家族の一員になったスティッチのやんちゃぶりが、ナニをますます窮地に追いやることに…。

ナニはこのままリロと一緒に暮らせるのか。それが本当に正しい道なのか。まだ未熟なナニの混乱と葛藤のドラマは、夢を抱いたことがある者、そして自らの事情と向き合いながら人生を歩んできた者すべてに刺さるはず。
そんなナニの純粋な想いに涙する瞬間が、物語の中に待っている。
血のつながりだけではない、周りの人々が紡ぐ“オハナ”の絆に感動💧

家族2人でたくましく生きようとするナニ&リロ姉妹だが、家族を結びつけるのは血のつながりだけではない。
ナニやリロがたびたび口にする“オハナ”はハワイの言葉で、“家族”の意。家族とは何か、家族とはどうあるべきかを、彼女たちの物語が優しく示す。

その中心にいるのがスティッチの存在で、リロは動物保護施設で出会ったスティッチを引き取って一緒に暮らすことに。だが、モフモフした青い毛並みとつぶらな瞳が愛くるしいスティッチの正体は、強靭な身体と圧倒的な知能を持つ凶暴なエイリアンだった…。

元気いっぱいのリロとはいえ、やんちゃの限りを尽くすスティッチと“オハナ・家族”になるのは容易ではないかも? それでも次第に確かな絆で結ばれ、なくてはならない存在となっていくスティッチに、「オハナは家族。家族はいつもそばにいる。何があっても」と愛情を向けるリロの純粋な姿に感動させられずにはいられない。
また、ナニやリロだけでなく、2人を取り巻く大人たちが他者との縁や絆を大事にしていることは、姉妹を見守ってきたお隣さんのトゥトゥや姉妹を手助けする社会福祉局の職員・ケコアの温かさからも感じられる。ナニ、リロ、スティッチ、そして周りの人々が紡ぐ“オハナ”の絆に心がほっこりするはずだ。

『リロ&スティッチ』吹き替え版特報
ひとりぼっちのリロとスティッチ、それぞれの変化が胸を打つ💧

リロにとってのスティッチ、スティッチにとってのリロが、かけがえのない存在となっていくのはなぜか。そこには、出会ったときの2人が置かれていた状況が深く関わっている。
両親を失って以来、リロは姉の愛に包まれてきたものの、それが幼い少女を存分に満たすものだったとは言えない。その不遇を豊かな想像力で補おうとするリロは結果、周りの子供たちから変わり者扱いされ、流れ星に向かって「友達をください、本物の。あたしをバカにしない、あたしから逃げてかない、親友が、欲しいです」と願うほどの孤独を感じるようになる。

一方、遺伝子操作で生み出されたスティッチの“親”は悪の天才博士であり、博士がスティッチにつけた呼び名は“試作品626号”。そのような環境で愛情を受けたはずもなく、スティッチは愛というものに触れたことがない。

そんな2人が出会い、互いを必要とし合うようになるのはもはや必然。孤独を隠して明るく振る舞ってきたリロが本当の明るさを取り戻す過程、物を壊してばかりいたスティッチが絶対に壊されたくないものを手にするまでの変化が胸を打つ。
愛を失ったリロと愛を知らなかったスティッチがひとつ屋根の下で暮らし、支え合う姿はまさに“オハナ”そのもの。2人の絆の物語に触れた誰もが、自分を支えてくれる大切な“オハナ”の存在に気づくだろう。
『リロ&スティッチ』公式サイト
『リロ&スティッチ』は6月6日(金)より全国にて公開。
