妻夫木聡が主人公を演じる「ザ・ロイヤルファミリー」の7話が11月23日に放送。これまで競馬を嫌ってきた京子が耕造にかけた言葉に「情緒壊れた」や「泣いた」などの声が上がっている。

早見和真の同名小説を原作とする本作は、人間と競走馬の20年もの軌跡を描いた絆の物語。税理士・栗須栄治を妻夫木聡、馬主・山王耕造を佐藤浩市、耕造の隠し子・耕一を目黒蓮、栗須の元恋人で競走馬の生産牧場を営む野崎加奈子を松本若菜、耕造の宿命のライバル・椎名善弘を沢村一樹、耕造の妻・山王京子を黒木瞳、耕造の息子でロイヤルヒューマン社の後継者候補である山王優太郎を小泉孝太郎、調教師の広中を安藤政信、騎手の佐木隆二郎を高杉真宙が演じている。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
耕造(佐藤浩市)と耕一(目黒蓮)の関係改善を思案する栗須(妻夫木聡)は、ロイヤルホープの血統を残す話を耕一にしたところ、耕造に会わせてほしいと頼まれる。引退したロイヤルホープは血統を残すため、加奈子(松本若菜)の野崎ファームへ移っていた。

そんな中、栗須は耕一を耕造と対面させるも、本題に入る前に口論になってしまう。馬主を続けてホープの子どもたちを支え続けることができるのかという耕一の問いに、病気の耕造は何も言い返せない。栗須が加奈子に相談すると、耕一は耕造が馬主を続けることに反対しているのではなく、残された馬の心配をしているのではないかと言われる。

それを聞いた栗須は、耕造に馬を耕一に相続するのはどうかと提案する。そこで栗須は再び対面の機会を作り、耕造が相続の話をするが、耕一は自分に務まるとは思えない、現役のロイヤルの馬に魅力を感じないと言って受け入れない。なんとかしたい栗須は、耕一から本心を聞きだそうとするが、その内容は、調教師の広中(安藤政信)も目を見張るほど意外なもので――というのが7話の展開。

耕一は栗須に、自分が興味があるのはホープの子どもだけだと言う。そして、現在繁殖用の牝馬に考えている馬は気性の荒い馬が生まれる可能性があるからダメだと力説するのだった。そんな中、耕一はホープに合う馬が一頭だけおり、その二頭の間に生まれた子どもなら自分が引き継ぎたいと思うくらいだと話す。耕一が提案したのはロイヤルハピネスで、その馬は偶然にもかつて耕一の亡き母が選んだ馬だった。

しかし、相続できるのは、前オーナーが競走馬に登録した馬のみ。今から種付してうまくいっても、競走馬に登録できるのは2年後で、相続までは3年待つしかないという現実が待っていた。そんな事実を前に、耕一は耕造に「だったら長生きしてください。あと3年、生きてください」とお願いする。すると耕造は「バカ言うな、譲るまでじゃない。そのまま先頭でゴールするまでだよ。俺を勝手に殺すな」と言うのだった。その後、ハピネスが子どもを産み、耕造は仔馬をファミリーと名づけ、「忘れ物を取りに行くぞ、有馬記念」と言う。そんな、仔馬の名前にSNSでは「ファミリーとして忘れ物【有馬記念】を取りに行くという意味で付けられたロイヤルファミリー。素晴らしすぎる名前で泣いてる」や「家族で忘れ物を取りに行くってめっちゃかっこいい。ロイヤルファミリー」などの声が。

そして迎えた2021年、加奈子の息子・翔平(市原匠悟)がジョッキーとしてデビュー。隆二郎(高杉真宙)と結婚した百合子(関水渚)は子どもを出産し、耕造は嬉しそうに孫の相手をしていた。そんな中、病院に見舞いに来た椎名(沢村一樹)は子どもが馬主になりそうだと伝え、耕造に封筒を手渡す。
ロイヤルファミリーの競走馬としての登録が終わり、耕造はデビュー戦を絶対に勝たせるようにと耕一に伝える。しかし、ファミリーはホープよりも気性が荒かった。広中がファミリーを短距離で走らせることも視野に入れようと提案するが、耕一は長距離の有馬を走るにはそれでは勝負にならない、「僕たちの目標は、ホープが取れなかった有馬をファミリーでとることですよね?」と言うのだった。

その後、ファミリーの練習風景を見に来た耕造は、栗須に「俺は馬主としては凡庸だったが、お前をこの道に引き摺り込んだことは手柄だったな」と言う。そして迎えたファミリーのデビュー戦。耕造は病院で容態が急変。競馬を嫌っていた京子(黒木瞳)、優太郎(小泉孝太郎)は、パソコンを使って必死に耕造にファミリーのレースを見せようとする。

スタートが遅れたファミリーだが、レースの終盤に追い上げを見せ、2位に大差をつけて先頭でゴールする。京子は「面白かったわ」と涙を流して伝え、耕造はそのまま息を引き取るのだった。そんな耕造の最期に「昨日のロイヤルファミリーの余韻に浸ってる。最後京子さんが「面白かったわ」って言うシーン、さりげないんだけど、ものすごく感動した。あれだけ毛嫌いしていた競馬を最後手を取って一緒に見て、あの言葉。耕造さん嬉しかっただろうなぁ」や「競馬嫌いの奥さまが競馬中継繋げさせて社長がまだ聞こえているであろうときに「面白かったわ」って伝えてるのに全てが詰まってて情緒壊れた」、「馬を毛嫌いしてた京子さんと長男が勝ったロイヤルファミリーの姿を耕造に届ける本当のロイヤルファミリーに泣けた」などの声が上がっている。
【第8話あらすじ】
亡くなった耕造(佐藤浩市)から相続馬限定馬主としてロイヤルファミリーを引き継いだ耕一(目黒蓮)は、栗須(妻夫木聡)に連れられ、北陵ファームのセリ市を見学に行く。そこで、自分が見初めた新馬を椎名(沢村一樹)の息子である展之(中川大志)が競り落としたことをきっかけに2人は親しくなり、耕一は同年代ながら競馬の古い慣習を打ち破ろうとしている展之の考えに惹かれていく。
一方、デビュー戦を飾ったロイヤルファミリーだったが、その後の調子は今一つだ。流れを変えようと耕一は大胆な提案をするが、広中(安藤政信)の反対にあう。耕一とチームロイヤルの輪が次第に乱れていく様子に、栗須はこれまでにない難しさを感じていた。
そんな中、展之から「若手馬主の会」に招待された耕一は、チームロイヤルとは違う若い馬主たちの先進的な考えに傾倒していくが――。
「ザ・ロイヤルファミリー」は毎週日曜21時~TBS系にて放送中。

