ハイセンスなユーモアとおっとりのんびりテンポが気持ちいい『ダージリン急行』
『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』『ライフ・アクアティック』などで知られるウェス・アンダーソンの新作は、心が離れてしまっていた3兄弟が長男の呼びかけで集まり、列車に乗ってインドを旅するロード・ムービー。タイトルの“ダージリン急行”は、兄弟が乗る列車の名前だ。
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前出の2作でも家族の絆や喪失感をテーマに、ハイセンスなユーモアとおっとりのんびりした独特のテンポが楽しい物語を描き上げてきたアンダーソン監督だが、『ダージリン急行』でもそのスタンスは変わっていない。むしろ一つの集大成とも言うべき、スタイルの確立と弾けっぷりが見られる。
長男オーウェン・ウィルソン、次男エイドリアン・ブロディ、三男ジェイソン・シュワルツマン(脚本にも参加)という、スリーショットのビジュアルだけでも冗談のような3兄弟がゆるゆるとインドを旅する姿には、思わず笑みが漏れるはずだ。
また、アンダーソン作品のお約束のごとく目を見張らされるのは、凝りに凝ったビジュアル世界。インド政府から借り受け、映画のセットに仕立て上げたという青と黄色のダージリン急行(ゾウのイラスト付き)は“インド版アンダーソン・ワールド”をばっちり主張。マーク・ジェイコブス自らがデザインしたルイ・ヴィトンのスーツケースも激しくラブリーで、本編に魅せられた者なら誰もが「欲しい…」と思わずにはいられないだろう。
そんなラブリーなスーツケースをあっさり放り出し、兄弟それぞれの人生の再生を思わせるクライマックスも感慨深く気分爽快。これまでのアンダーソン作品同様、愛にあふれている。
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