衝撃的かつ恐ろしすぎて笑ってしまうクライマックス『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
『マグノリア』や『パンチドランク・ラブ』の鬼才ポール・トーマス・アンダーソンが5年ぶりに長編映画の監督を務め、アカデミー賞をはじめとする各映画賞を席巻した話題作。アプトン・シンクレアの小説「石油!」をベースに、20世紀初頭のカリフォルニアで、石油採掘を武器に富と権力を手に入れる男の狂気的な生きざまをアンダーソン監督らしいアプローチで描いていく。
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
この映画の核となっているのは、主人公ダニエル・プレインヴューを演じ、アカデミー賞主演男優賞にも輝いたダニエル・デイ=ルイスの存在。唖然とさせられるほど純粋に富を欲し、その欲望をやがてあらゆる悪徳へと変化させていくプレインヴューを、名優デイ=ルイスはどす黒さと嫌らしさたっぷりに、自覚のない暴挙で笑いさえ取りながら怪演している。
そんな彼と一見対照的な立場にありながら、実は似た者同士でもある狂信的な若き牧師イーライ・サンデーとの関係性も興味深いところ。両者の近親憎悪的感情がどくどくと垂れ流れるクライマックスでは、(撮影時には役者同士が本気になったというほどの)衝撃的かつ怖ろしすぎて笑えるシーンを目の当たりにできる。
また、本作を語る上で欠かせないのは、レディオヘッドのギタリスト、ジョニー・グリーンウッドが手がけた劇中音楽。不協和音の洪水で観る者の気持ちをざわめかせる冒頭20分間など、全編にわたって不穏な空気を演出し、アンダーソン・ワールドの重要な担い手となっている。
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