本命はホアキン!見事な復活遂げたレネー・ゼルウィガーの受賞は?
主演男優賞は、日本でも興収50億円突破の社会現象を巻き起こした『ジョーカー』のホアキン・フェニックスが最有力。そして主演女優賞の本命は、往年の大スターであるジュディ・ガーランドの半生を描いた『ジュディ 虹の彼方に』のレネー・ゼルウィガー。厳しいレッスンを経て、劇中の全曲を自ら歌いあげたパフォーマンスが高く評価されている。
――やはり、主演男優賞はホアキン・フェニックスが決まりでしょうか?
高島:これは硬いと思います。まるで悪魔の羽が生えるんじゃないかと思わせる後ろ姿…。狂気と悲しみがギュッと凝縮されていて、すごかったですよね。悪の存在ではあるんですが、思わず観客を共感させ、引きずり込む凄みが伝わってきました。

カビラ:僕も本命はホアキンだと思いますね。もう1人は『マリッジ・ストーリー』のアダム・ドライバー。離婚を突き付けられた男の苦悩を演じるんですけど、演じ切ると同時に、重い絶望とは違う何かを残してくれる。妻を演じるスカーレット・ヨハンソンとの丁々発止のやり取り、そこから生まれるズレにも共感しましたね。
――レネー・ゼルウィガーにとっては、近年の低迷を見事打破する“復活作”での受賞に期待がかかりますね。
高島:そうですよね。スターとして再起にかける思いというのが、ジュディと彼女自身に重なる部分がありますよね。仕事がうまくいかず、心や体がついていかないというジュディの苦悩は、きっとレネー本人も体験しているでしょうし。演技のすばらしさはもちろんですが、歌唱も圧倒的で、実力を改めて見せてもらいました。どんな受賞スピーチを披露してくれるかも楽しみですよ。

カビラ:もはや『ブリジット・ジョーンズ』のコミカルな印象はなくて、自分の弱さと向き合えない“もどかしさ”を鬼気迫る演技で表現しきっていますよね。彼女が演じる晩年のジュディ・ガーランドを通して、ショービジネスの光と闇も見え隠れしますし。うーん、やっぱり主演女優賞の本命は『ジュディ 虹の彼方に』だと思いますね。
