『ROMA』から10年後、メキシコを襲った経済危機があぶり出す悪夢

本作は、第91回アカデミー賞で外国語映画賞ほか3冠に輝いたアルフォンソ・キュアロン監督作『ROMA/ローマ』で描かれたメキシコから約10年後、最悪の経済危機に見舞われた1982年を舞台に、裕福な夫の“妻”として生きる女性たちのマウンティング合戦を通し、現代女性にとっての愛や結婚、さらにはアイデンティティを模索するスタイリッシュドラマ。
新鋭の女性監督アレハンドラ・マルケス・アベヤの長編2作目となる本作は、メキシコを代表する女性作家グアダルーペ・ロアエサによる社会風刺の効いた小説「Las Ninas Bien」が原案となる。2018年のトロント国際映画祭でのワールドプレミアを皮切りに、多くの国際映画祭で絶賛され、2019年メキシコ・アカデミー賞では13部門にノミネート、主演女優賞ほか4部門を受賞した。
鮮やかに再現された華麗なる80年代ファッションとライフスタイル
この度解禁された予告編では、主人公となるセレブ妻の“女王”ソフィアをはじめ、1980年代当時のアッパークラスの主婦たちの贅沢な暮らしぶりと激しい“マウンティング”バトルが展開する。当時最先端のゴージャスなファッションやライフスタイル、カルチャーも本作の大きな見どころのひとつ。
しかし、誰もが憧れる生活を送っていたソフィアの完璧な世界は、1982年にメキシコを襲った経済危機をきっかけに脆くも崩れ去っていく…。富を拠りどころとしていた女性が財産を失ったとき、その先には何が待っているのか…?
アベヤ監督は、完璧なセレブ主婦ソフィアの答えの出ない内的葛藤を、ラグジュアリーなキャンバスの上で巧みに描き出している。
『グッド・ワイフ』は7月10日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。