製作は、“ポスト・ジブリ”とも評されるアイルランドのアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」。これまでもアイルランドの歴史や神話を題材に、創造性あふれる作品世界を色彩豊かな2Dアニメーションで作り上げ、この度『ブレンダンとケルズの秘密』(09)、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(14)に続くケルト三部作の完結編が上陸。
描かれるのは、中世からアイルランド・キルケニーで密かに伝えられてきた伝説で、眠ると魂が抜け出しオオカミになる“ウルフウォーカー”。
ハンターを父に持つ少女ロビンは、人間とオオカミがひとつの体に共存し、魔法の力で傷を癒すヒーラーでもある“ウルフウォーカー”のメーヴと友達になる。彼女とロビンが森で交わした約束は、図らずも父を窮地に陥れるものだった。だが少女は、勇気を持って信じる道を進もうとする――。

生命への限りなくやさしいまなざしで描かれる、息をのむほどの美しい世界と不思議な物語。スタジオ史上最多のキャクターが登場し、オオカミの群れとの迫力ある闘いのシーンなどエンターテインメント性の高いファンタジー作品に仕上がっている。
監督は、トム・ムーアと『ブレンダンとケルズの秘密』のアート・ディレクター、ロス・スチュワートのタッグ。声優キャストには、ロビン役に『アガサ・クリスティー ねじれた家』のオナー・ニーフシー、父親ビル役には「ゲーム・オブ・スローンズ」のショーン・ビーン。
音楽は前2作同様、ケルト音楽のバンドである「KiLA(キーラ)」と、今回新たに『アナと雪の女王2』で知られるノルウェーの新世代歌姫オーロラが参加。透明感あふれる澄んだ歌声が、現実から遠く離れた世界へと観客を導く。
この度解禁された場面写真は、躍動的かつ繊細で美しく、観る者を物語の世界へ引き込む「カートゥーン・サルーン」らしいビジュアル。トロント国際映画祭にてプレミア上映が決定しており、早くもアカデミー賞長編アニメ映画賞最有力候補とも目されている。
『ウルフウォーカー』は今秋、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。