小出恵介はじめ各話キャスティングの理由とは
――鈴木おさむ作品と言えば、キャスティングも見どころの一つかと思いますが、今回特にどんな点を意識されてキャスティングに当られたのでしょうか?
元々、主人公の酒野役を小出恵介さんにというのはABEMAの制作サイドから出てきたアイディアで、彼が演るからこその説得力が作品に宿ると思いました。ビートたけしさんが昔、昭和の実在する殺人者シリーズを演じていて、すごい怖さや説得力があったんですね。今回の『酒癖50』は小出くんが演ることに意味があると思いました。
各回のキャストでは、お芝居が上手い人に演じてもらってドラマの質を高めていくことを意識しました。浅香航大さんは『見えない目撃者』のお芝居が半端なくて大好きなので、1話では彼に主演を演ってもらいたいと思っていました。

――第3話では般若さんも出演されていてビックリしました。
上司役で怖いイメージがありながらも、最後の展開を踏まえて一番ギャップがある人って誰だろうと考えた時に般若さんが思い浮かびました。僕も「フリースタイルダンジョン」からのお付き合いだったので、色々と無理を聞いて下さり愛を持って演じて下さったなぁと感謝しています。
――キャスティングが一番難しかったのはどの回ですか?
第4話は特に女性が観た時に胸糞が悪い内容になっているので、かなり気をつけて作りました。しずるの村上くんは芸人なので、胸糞の悪さよりもバカバカしさが出て、キャラクターにフィクション感が出るかなと思って決めました。結末も相まってざまあみろ感も出て、彼に演じてもらったことで生々しさは軽減されたと思います。

――第5話からは小池徹平さんもゲスト出演されるようですね。
小池徹平さんの役の名前が「武山」なんですけど、小出くんと小池くんが「ごくせん」(第2シリーズ)で共演していてその時の小池くんの役が「タケ」(武田啓太)と呼ばれていたので。それで「タケ」がつく名前にしました。
作品がすごくバッドテイストなので相当キャスティングにも苦労したんですが、小池くんが心意気で引き受けてくれました。きっと小出くんの背中を押したいという気持ちもあったんだろうなと思います。