“物語のうねり部分”を見せて物語に仕上げる
――全6話いうことですが、鈴木さんとして一番思い入れが強いのは第何話でしょうか。
全部思い入れは強いですね。第1話が方向性を示すという意味では手探りで作っていったので思い入れは強いです。第5・6話は、小出くんの人生と重なるところがあるからこそ、彼自身もすごい力を発揮してくれるんじゃないかと思いますし、見応えはあると思います。
今回、第1話~第4話まで毎話バッドエンドが続いて、第5・6話で主人公の過去などドラマの主軸となるような物語のうねり部分を見せて作品全体の物語に仕上げるという構成上も新しい実験を試みることができました。

――鈴木さんは飲酒を交えたコミュニケーション=“飲みニケーション”でないと成立しない関係性ってあると思いますか?
人が気を抜いてリラックスしている関係性だからこそ生まれるものはあると思います。ただ、それは相手もお酒が好きでそれを望んでいる場合には、ですね。酒の力を利用して口説こうとしたり、付け込んだりするのはいけないよねっていうのが今回の作品のテーマですね。ゴルフや麻雀、旅行なんかの趣味で、自分の素が出るものであれば、何も飲み二ケーションに限った話でもないかなと思います。
――最後に本作をどんな方に観て欲しいか、見どころと一緒に教えて下さい。
仕事していてちょっと悩んでいたりムカつくことって誰にでもあるじゃないですか。入り口は酒なんですけど、酒を外したところでも会社でよくある辛いことや理不尽なことをここまで露わに表現した作品ってあんまりないんじゃないのかなと思うんです。そこがリアルで、皆さんに観てもらえるとスカッとすると思います。