現代の東京を生き抜く29歳独身女性4人の恋、結婚、仕事、性、友情などに斬り込み描くABEMA新オリジナルドラマ「30までにとうるさくて」が1月13日(木)22時より放送される。
本作でフリーのクリエイターで同性のパートナーと愛を育む佐倉詩を演じる石橋菜津美に作品への意気込みや撮影中の印象深いエピソードなどについて話を聞いた。
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――初めて台本を読まれたとき、どんな感想を持たれましたか?
私自身が29歳で30歳も目前に迫っている年齢なので、リアルに自分の身近でも溢れている問題が取り上げられていると思いました。だからこそ、読んでいて胸が痛くなることもありました。
――演じられる佐倉詩というキャラクターはどんな人物だと思いますか?
達観していて気分の浮き沈みがなく誰かに流されるということがない人だと思います。ただ、日々“仕方ない”という気持ちを抱えているんじゃないかとも思っていて。20代前半であれば人に意見をぶつけていたとしても、それでもある程度変わらない現実が見えてきて、今はもがくというよりは「自分は自分」ってことを信条に生きている子だと思います。
――ご自身と似ているところはありますか?
私自身も人に流されやすかった過去を経て、20代中盤以降は、人も変わらないし自分も変わらないということを後ろ向きではなくそのまま受け入れ“仕方ない”と思えるようになり、「人は人、自分は自分」と思うようになりました。
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――詩自身はレズビアンであることをカミングアウトしているものの、恋人の真琴はレズビアンとして生きることに葛藤を抱えているという関係性を演じる上で苦労された点や、役作りで意識された点はありますか?
私自身、“セクシュアリティの問題って、なんでこんなに世間の認識や意識が変わらないのかな?”と常日頃から不思議に思っているので、今回のキャラクターはずっとやってみたい役でした。
私自身は当事者でなくともその役として生きる上で、当事者の方に失礼がないようにどういう葛藤があるのか寄り添って演じたいと思いました。
だからこそ、恋人の真琴とはどういう立場でどういう風に出会ったのかなど台本には書かれていないような細かな背景まで考えなければいけないと思いながら向き合いました。
――よろしければその裏設定を教えていただきたいです。恋人の真琴役を演じる中田クルミさんとは、どんなことを話し合われたのでしょうか?
2人の出会いはマッチングアプリや誰かの紹介ではなく、お互いにとって偶然の運命的な出会いだったんじゃないかなとか。あとは、2人の役割としてどちらが男性的、女性的ということではなく、お互いにただ一人の個人として惹かれ合っているだけというところに誠実に向き合おうということになりました。ただ、詩の方が真琴に対する想いが強くなきゃいけないと思って、そこだけは意識してやるようにしました。