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深田晃司監督「とても切実で大切」日本初のろう者・難聴者対象「デフアクターズ・コース」開催

ろう者・難聴者の当事者俳優による演技の評価が高まる現在、日本国内で課題とされてきたろう者・難聴者の俳優志望者を対象に「デフアクターズ・コース2022」が開講。

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「デフアクターズ・コース2022」
「デフアクターズ・コース2022」 全 10 枚
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第94回アカデミー賞3部門受賞『コーダ あいのうた』ほか、『エターナルズ』、『サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ~』など、ろう者・難聴者の当事者俳優による演技の評価が高まる現在、日本国内で課題とされてきたろう者・難聴者の俳優志望者を対象に「デフアクターズ・コース2022」が開講されることになった。

ろう者・難聴者の表現者育成の場を提供する「育成×手話×芸術プロジェクト」は、演技を学ぶ場が少ないことから日本国内で課題とされてきたろう者・難聴者の俳優志望者を対象に、映画美学校アクターズ・コースの協力のもとで「デフアクターズ・コース2022」を開講。

ろう者・難聴者を対象にした2か月、全20回にわたる実践的な講座は日本初となり、授業は手話で進行。映像、舞台など多様なメディアでの演技の技術と知識を育成するとともに、ろう者・難聴者ならではの演技表現をみんなで議論しながら共有していくことも目標の1つとしている。

講師には、各分野の第一線で活躍する聴者とろう者が参加。第79回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門選出、ろう者俳優・砂田アトム出演の2022年全国公開『LOVE LIFE』の深田晃司監督をはじめ、「青年団」で活躍する近藤強兵藤公美が聴者講師。

ろう者講師は、2019年全国公開『虹色の朝が来るまで』の今井ミカ監督、日本ろう者劇団公演、NHK Eテレ「みんなの手話」スキット出演など俳優として活躍する今井彰人らが務める。「育成×手話×芸術プロジェクト」は社会福祉法人トット基金が文化庁より受託している事業となる


講師・深田晃司、企画の東京国際ろう映画祭代表・牧原依里がコメント


講師|深田晃司(映画監督)

表現とは「私にとっての世界」を他者に向けてフィードバックすることだと思います。その小さな積み重ねによって世界は少しづつ相互理解を獲得してきました。だから、誰もが当たり前のように表現の当事者になれることはとても切実で大切なことです。
残念ながら、これまでその「当たり前」は映画の世界では実現していませんでした。「ろう者の役はろう者が演じる」。これからはそれが当たり前の社会になっていくでしょう。デフアクターズ・コースはそのための重要な、何よりとても楽しい第一歩となるはずです。

企画|牧原依里(映画作家/東京国際ろう映画祭代表)

これまでろう者と聴者が協働して、ろう者・難聴者が持つ表現力に注目する長期的な講座はありませんでした。本講座では、俳優としての「演技」とともに、ろう者・難聴者が「自身の身体性」を知覚して「手話での演技」をブラッシュアップできるようにしたいと思っています。そして、ろう者・難聴者ならではの演技表現をみんなで議論しながら共有していくことも目標の一つとしています。本講座が、芸術の各分野とろう者・難聴者俳優をつなぐキャスティングの架け橋となり、ろう者・難聴者からみたこの世界が映画や舞台により反映されるための後押しになることを願っています。

「デフアクターズ・コース2022」は10月4日(火)~11月18日(金)、平日19時~21時30分・土曜14時~16時30分 ※11月5日(土)のみ19時~21時30分(全20コマ)、トット文化館にて開催。


<「デフアクターズ・コース2022」開催概要>
■特設ページ:https://www.tsa-deaf.com/deafactors2022
■受講資格:ろう者・難聴者(手話で進行します)18才以上(高校生除く)であり俳優を目指す人であれば学歴、経験の有無は問わない。
※文字の情報保障はつきません。予めご了承ください。必要な方は事前にご相談ください。
■講師:近藤強(俳優・青年団所属)、兵藤公美(俳優・青年団所属)、深田晃司(映画監督)、今井彰人(俳優・映画監督)、今井ミカ(映画監督)、雫境(舞踏家)、江副悟史(俳優)

《シネマカフェ編集部》

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