日本テレビ系・金曜ロードショーではこの夏、2週連続でスタジオジブリ作品を放送する。
1週目の8月23日は、昭和30年代、郊外へ引っ越してきたサツキとメイ、そして不思議な生き物・トトロとの交流を描く『となりのトトロ』を放送。
今回の放送では、“緑と茶色”に注目。日本の自然の風景の美しさが楽しめる本作。自然の草をよく観察してみると、緑の中に茶色が多くある。緑だけで描くよりも、枯れた茶色を入れることで、グリーンが綺麗に見えるという。
また、背景で特に使用したのはセピアとクロームグリーン。草むらを描くときだけでなく、建物にもこの色を混ぜて作られており、建物に使うことで、屋外から屋内にシーンが切り替わったときに大きく印象が変わることがなく、同じ世界にいるという感じを持ってもらえるのだとか。
さらに、輪郭には茶色が使われており、グリーンが多く使われた背景と重ねたときには、黒い輪郭よりも、茶色い輪郭の方がソフトに映りマッチ。しかし、全てが茶色ではなく、シーンによっては黒も使用している。
2週目の8月30日は、冒険家だった亡き父の意思を継ぎ、ラピュタに憧れる少年パズー、空から舞い降りた少女シータ、空中海賊、悪役ムスカなど、多彩なキャラクターが入り乱れる冒険活劇『天空の城ラピュタ』。
本作の中でひときわ目立つのが、空中海賊を率いる女ボスで、肝っ玉母さんのドーラ。3人の息子を含む10人のドーラ一家を率いて宝物を狙っている。そんなドーラのモデルは、宮崎駿監督の母だという。その精神的迫力はドーラに通じるものがあり、「男ばかりの兄弟4人そろってもおふくろに太刀打ちできなかった」と語っているという。
また、企画段階でのタイトル案は、『少年パズー・飛行石の謎』だったそう。パズーという名前は、宮崎監督が学生時代に考えた船乗りの名前で、シータは数学の記号から思いついたという。
金曜ロードショー『となりのトトロ』は8月23日（金）21時～日本テレビ系にて放送。
金曜ロードショー『天空の城ラピュタ』は8月30日（金）21時～日本テレビ系にて放送。
