山崎賢人、間宮祥太朗、岡山天音。同世代の人気俳優3人は、2024年も『ゴールデンカムイ』『キングダム』『変な家』『Cloud クラウド』に「アンメット ある脳外科医の日記」ほか、数々の話題作で日本映画・ドラマ界を盛り上げた。
そして2025年、『アイアムアヒーロー』で知られる花沢健吾の人気漫画「アンダーニンジャ」の実写映画版で3傑がそろい踏み。現代で暗躍する忍者たちを描いた本作で、主人公の雲隠九郎(山崎賢人)、その上官・加藤(間宮祥太朗)、活躍の場所を求めてテロを起こす抜け忍・猿田(岡山天音)とキーキャラクターに扮した。
シネマカフェでは、山崎・間宮・岡山の鼎談をお届け。付き合いの長い3人ならではの腹を割ったトークを楽しんでいただきたい。
10代での出会い、30代での変化
――山崎さんと間宮さんは「水球ヤンキース」(14)以来10年ぶりの共演と伺いました。初対面の印象や、今回の共演で変わったところ/変わらないところを教えて下さい。
山崎:「水球ヤンキース」のとき僕はまだ10代で、部活のようにみんなで水球を楽しみながら撮影していました。そんななかで、間宮くんは自分と1歳しか変わらないのにすごく大人っぽい印象がありました。あれからもう10年も経ったのか…という感覚はありますが、久々に共演できてすごく嬉しかったです。
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間宮:賢人と初めて会ったときは、全身真っ白な服を着ていた印象があります。仲野太賀か誰かが間にいて、初共演で初めましてのときもお互いに「話は聞いています」という感じでした。そうした意味では、完全に初対面というよりはぬるっと入っていった記憶があります。そこから20歳前後で共演が続き、プライベートでも遊んでいたりしたので、僕も「10年ぶりの再共演なのか」と驚きました。
――岡山さんは近年、間宮さんとの共演が続いていますね。
岡山:そうですね。間宮くんの最初の印象は優しそうで、実際優しかったです(笑)。
間宮:雑!(笑) もうちょっと何かないんですか(笑)。
岡山:(笑)。賢人の第一印象は…。
山崎:白い服着てた?
岡山:いや、着てなかったけど(笑)、学生服を着てたね。初めて見かけたのは高校生役のオーディションの場だったから、みんな制服で会場に来ていた記憶がある。
山崎:でも天音は制服を着てなかったよね、高校に進学していなかったし。天音に制服のイメージがない。
間宮:パーマ時代の話?(※岡山さんは活動初期、約3年ほどパーマをかけていた)
岡山:そう。あの頃はとがってて、「俺だ!」って主張するためにパーマをかけてた(笑)。
自分はそんな感じでしたが、2人に対して根本的な印象は昔も今も変わりません。『アンダーニンジャ』では賢人との共演シーンはなく、間宮くんともかろうじてあるくらいだったので、今回の現場で大きく印象が変わることはありませんでした。
ただ、試写で本編を観たときに、漫画原作ということもありキャラクターがはっきりしているなかで、これまであまり見たことのない新しい山崎賢人・間宮祥太朗に出会えたのがすごく面白かったし、これまで二人を追いかけてきたファンの方々も楽しめるのではないかと感じました。
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――そんな皆さんも、30代に入りました。例えば仕事の仕方などご自身の中で変わった部分、或いは周囲からの接され方で変化したと感じる部分などございますか?
間宮:賢人は先生役とか来るようになった?
山崎:一度もやったことないなぁ。
岡山:賢人がやるならアクションティーチャーかな(笑)?
山崎:そうだね、アクションをしまくるティーチャーなら今後可能性があるかな…(笑)。今回、30代にしてまた学生に戻っちゃいましたが(笑)、10代の時に一緒にいたみんなでまた集まれて、こういう作品を撮ることができて幸せを感じました。決して、当たり前のことではありませんから。
――間宮さんが先ほどお話しされたように、求められる役の変化もありそうですね。
間宮:そうですね。自分にお話が来る役が変わったり、周りの印象に変化が訪れたり…。下の世代もどんどん出てきますから、自分がいつまで「若手」と思ってもらえるのかとも思いますし。自分の内面においてはゆったり変わっていくものですから、30代に入ったからどうということはあまりなく、どちらかといえば周りが変わった印象の方が強いです。
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岡山:プライベートの部分も含めて、生活のリズム感が変わっていっている気はします。10代の頃から学園ものを一緒にやってきた同年代の人たちが男女問わずに家庭を持つ話もよく聞きますし、そういったところで年齢を重ねていることは実感します。
仕事としては、俳優という職業は常に岐路に立たされているといいますか、選択を迫られていると感じます。年齢を重ねて演じる役柄が変わったり、主戦場が移っていく人もいますが、それは10代のときも20代のときも、30代に入ってからもそうですし、上の世代を見ていても「この先もそうだろうな」という予感があります。いつまでも在り方が移ろいでゆく流動的な職業だからこそ、いつも柔軟でいたいとは思っています。