※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【インタビュー】広瀬すず&木戸大聖&岡田将生「補って埋め合う」演じた役の“稀有な関係”を紐解く

『ゆきてかへらぬ』広瀬すず、木戸大聖、岡田将生のインタビューを実施。劇中で描かれる大正~昭和初期の“スマホがない時代”にまで思いをはせてもらった。

最新ニュース インタビュー
注目記事
木戸大聖&広瀬すず&岡田将生/photo:田中舘裕介
木戸大聖&広瀬すず&岡田将生/photo:田中舘裕介 全 20 枚
拡大写真

二人の心をつかんだ泰子の魅力


――中也と小林という二人の心をつかんだ泰子ですが、泰子の魅力はどこにあると思いましたか?

木戸:自分自身として考えると難しいんですが、中也としてだと、やっぱり自分の詩を支持してくれたこと、自分の詩が生まれる根源となってくれたというか、エネルギーとなってくれたところかなと思います。それは小林さんに対しても同じかもしれなくて、二人は中也にとって欠かせない存在だったんだろうなと。

泰子はそもそも隣にいるときだけでなく、小林の元に泰子が行って喪失感に襲われているときも、その存在自体がいろいろな詩を生むための引き出しになってくれた気がします。中也にとっては生きていく上で、詩をつかまえる上で本当に欠かせない存在だったと思います。

岡田:泰子はセンシティブな部分を持っていましたけど、人間としてたぶん目が離せないくらい魅力的ではあったと思います。一緒の空間にいると、どうしたってフォーカスがそちらに合ってしまうというのは、言葉にはできないけどあったんじゃないかなと。

あと、小林さんは泰子の芸としての才能を認めていることがおそらく前提にあって、さらに中也の才能は誰よりも小林さんが一番理解していたんですよね。その二人の関係を崩すことによって、中也も泰子の才能も、もしかしたらまた違う形で開花するんじゃないかと考えていたのかなと…そう思った瞬間はありました。

――演じられた広瀬さんご自身は、泰子の魅力をどう思っていましたか?

広瀬:魅力なのか、こっちの執着を押しつけているのかは分からないですけど…何かあるんでしょうね。

岡田:言葉にできないよね。

木戸:ね、難しいよね!

広瀬:うん。ほかにいない、なかなか出会わないタイプというか。その醸し出している何かが色っぽさや危うさに繋がったり、いろいろなものの色が一瞬で変わるような何かを持っていて。自分自身でも、どれも本当だから「こういう人」みたいなものにハマっていない人だなと思いました。そういうエネルギーの醸し出しもあるんだなあと感じましたね。


  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 4
  6. 続きを読む

《text:赤山恭子/photo:田中舘裕介》

映画/エンタメライター 赤山恭子

兵庫県出身。日本大学芸術学部放送学科卒業後、出版社でエンタメ週刊誌、月刊誌の編集者に。その後、映画会社に入社しディストリビューター(権利販売)/映画サイトの編集者を経て独立。現在は映画、ドラマ、舞台などに出演する俳優、監督にインタビューや現場取材、レビューなどを執筆。得意ジャンルはお酒とノワール。

+ 続きを読む

特集

関連記事

この記事の写真

/
【注目の記事】[PR]