前作の、劇場版『ONE PIECE FILM GOLD』から3年ぶりとなる最新作、劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』では、海賊のための世界一の祭典・海賊万博が描かれる。「祭り屋」と呼ばれる万博の主催者ブエナ・フェスタからの招待状を手にしたルフィたち麦わらの一味が会場に着くと、そこには“最悪の世代”キッドやベッジ、ホーキンスにボニー、バルトロメオ、キャベンディッシュの姿があった。全員の目的は万博の目玉「海賊王(ロジャー)の遺した宝探し」で、予測不能の大混乱へと陥っていく。

本作のゲスト声優には、芸能界の中でも「ONE PIECE」好きで知られるユースケ・サンタマリア、指原莉乃、山里亮太が名を連ねた。今回インタビューを敢行する指原さんは絶世の歌姫アン役、山里さんは海賊万博の司会者ドナルド・モデラート役として、実力を存分に発揮。
大好きな「ONE PIECE」の世界に入り込めるのは当然「夢のよう」ではあるが、同時に大きなプレッシャーも感じていたとインタビューで話したふたり。そこには「してほしいことをするのが仕事なので、ただ一生懸命やるだけ」という求められたことに応える、プロ意識以外の何物でもない仕事観が刻まれている。「ONE PIECE」愛とともに、現在の引く手あまたのふたりのキャリアについてまで、多いに語ってもらった。

――おふたりとも「ONE PIECE」の大ファンですよね。オファーを受けて、いかがでしたか?
山里:もちろんすごくうれしい気持ちはあるんですけど、大好きなぶん、その世界を自分の声が壊してしまったらどうしよう…という怖さを最初、感じました。「いいんだろうか、僕が世界に入って」と、とにかくプレッシャーでしたね。
指原:本当にそうですね…! 一番最初は「やったあ!」とは、なれなかったです。もちろん声をかけていただいたことは本当にうれしいですし、完成作を観るのも楽しみ(※取材日時点で未完成)ですけど、そんなことより…という感じでした。
山里:声優さんは、すごいお仕事じゃないですか。声だけで命を与えていく人たちのすごさをわかっているからこそ、そこに自分が入ることは、プレッシャーでしかないんです。

――となると、初日に声を出すときはかなり緊張されました?
山里:初日、第一声、怖かったです!
指原:本当に(笑)! しゃべり出すのがめっちゃ怖かったです。
山里:「あ~、それじゃないんですよね…」と言われたらどうしよう…って。ただ、今回事前準備のために、『ONE PIECE』のアフレコに望む上での心得を説明された紙をいただいたんです。収録の日までに「このように過ごしてくれ」ということまで、事細かにびっしり書いてあったので。
指原:はい、ゲスト声優に共通でありましたね! 何から何までわからなかったので、そうやって紙でいただいたことがありがたかったし、うれしかったです。
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