愛と毒のある切り口で知られる高山真の自伝的小説を映画化した『エゴイスト』に出演する鈴木亮平、宮沢氷魚、阿川佐和子が、2月19日放送のテレビ番組「ボクらの時代」に出演。これまで語られなかったエピソードを披露した。
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冒頭は、鈴木さんが「この映画は『ごめんなさい』と謝るセリフが多いですよね」という話からスタート。高校時代にアメリカに留学した際、駅の階段で転けてしまい、つい「すみません!」と謝ってしまったという日本人特有の「あやまってしまう」エピソードを披露。宮沢さんも生まれがアメリカであることから、海外と日本の文化の違いに言及した。
さらに鈴木さんが俳優になりたかったのは子どもの頃からのあこがれで、「芝居をしている時が一番生きている実感がある」と、俳優という仕事への思いを打ち明ける。
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俳優になるために、プロダクションや制作会社にかたっぱしから直接行って電話をするなど苦労した時代を明かす鈴木さん。阿川さんは、家を出るため結婚を目的としてたくさんのお見合いをしたことを明かした。宮沢さんは、俳優として飛躍していく一方で、「今の自分はどういう状態なんだろう」とふり返る時間がないことや、「人に言えないようなコンプレックスもある」と話す。
そのなかで「たとえば、現場では絶対に失敗したくないんです」という宮沢さんに対し、鈴木さんは「20代のころはたくさん失敗しました。ひとりよがりな演技をしたりしたもしましたし、でもそういう恥をかいたから今はもう大丈夫と思えることもあります。失敗するなら前のめりに倒れたい」と、当時の自身の経験がいまに活かされていることを伝えた。
「いつでも凹んでます」という鈴木亮平「今のでOKでちゃった…」
阿川さんから「俳優を続けている理由」を聞かれると、宮沢さんは「考えたり悩んだり、つらいことが多くて仕事がずっと続くのだろうか、と不安になったりするのですが、人に届いた時に『やっててよかった』とすべてが払拭されるんです」と語る。
「いつかになったら不安がなくなって絶対的に自信がつくことってあるのかしら。100歳近い画家さんも今まで描いた作品にまだ満足していないとおっしゃいますし、私も含めてみんなそういう不安を抱えているのかもしれないですね」と阿川さんが語ると、「ぼくもいつでも凹んでます」と鈴木さん。
「『カット!OK!』とかかった時に『今のでOKでちゃった』って思ったりします。昔友人に『亮平は終わったシーンをずっと練習してるよね』と言われたこともあり、ずっと悩んでしまう癖があるので、どこかで区切りをつけられるようになりました。それ寝る時ですが笑」と答えた。
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また、鈴木さんは部類の歴史好きであり、忙しい時には「世界遺産のYouTubeを見ています。雄大さを見て自分を俯瞰でみることでちっぽけで一瞬にして消える存在で、いかに素晴らしい仕事をしても2、300年先の人には関係ないと思える」と歴史に想いを馳せることで息抜きをしていると明かす。
宮沢さんは「長いときで1~2時間散歩している」と明かす。「その間、いろんな建物を見て、このドアが好き、この窓が好き、というふうに理想の家を作り上げているんです」と、理想の家があることを話した。
そんな宮沢さんは、最後に海外作品への興味を示す様子も。鈴木さんも「海外と日本では演技一つをとっても評価軸が違うと思います。僕自身は日本が大好きですし、そういった匙加減みたいなこともできる俳優になりたい」と、これからの俳優人生に意欲を見せていた。
『エゴイスト』は全国にて公開中。