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実際の凶悪犯罪がモチーフ、韓国初のプロファイラーが挑む「悪の心を読む者たち」の衝撃

韓国初のプロファイラーが凶悪犯の心理に迫っていく本格サスペンス「悪の心を読む者たち」、実際に韓国中を震撼させた猟奇凶悪犯を追うプロファイラーチームの誕生を描く

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「悪の心を読む者たち」(c) SBS
「悪の心を読む者たち」(c) SBS 全 14 枚
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韓国初のプロファイラーが凶悪犯の心理に迫っていく本格サスペンスとして、本国で話題を呼んだ「悪の心を読む者たち」

映画『非常宣言』の副機長役も記憶に新しい人気俳優キム・ナムギルを主演に迎えた今作は、映画や舞台などで活躍する実力派俳優たちが集結し、1990年代末から2000年代にかけて実際に韓国中を震撼させた猟奇凶悪事件をモチーフにプロファイラーチームの創成を描いている。

人間の心は、なぜ悪に染まってしまうのか。人と人との関わり、警察組織や社会のあり方についても一石を投じる衝撃作だ。


韓国初のプロファイラーが凶悪犯たちと対話する


金銭目的や怨恨、愛憎のもつれといった動機もなく、ただ殺人という目的のためだけに凶悪犯罪を犯す者たちがいる。そんな犯罪者たちの心の深淵を覗き、彼らの言動を記録・分析・研究して捜査を助け、次なる犯罪を未然に防ごうとするのがプロファイラーだ。

物語の最初の舞台となるのは1998年。ソウル市内の住宅で20代女性の遺体が発見され、容疑者として恋人が逮捕される。だが、数か月後に別の女性が同様の手口で殺害される事件が発生。東部警察署のソン・ハヨン刑事は平然とどこかに潜む真犯人の心理に近づくため、当時ソウル一帯の女性たちを恐怖に陥れた“赤い帽子”事件で収監中の男を訪ね、危険な対話を始めていく。

そのころのソウルは経済危機を何とか乗り越え、日韓W杯開催に向けてますます都市化が進んでいたことだろう。そんな中、ソウル地方警察庁鑑識係のクク・ヨンスはいち早く、欧米のようなプロファイラーの必要性を訴えていた。犯罪はどのように計画され、どのように行われたのか、体系的に検証すべきと考える彼は韓国初の“犯罪行動分析チーム”を創設しようと奔走。論理的な分析力や優れた直観とともに、他者に対する鋭敏な感受性を持つハヨンをスカウトする。

犯罪行動分析チームは“犯人の言葉や行動の記録は必ず役に立つ”との信念のもと、ソウル拘置所に出向いては実際の凶悪犯たちとの対話を繰り返していくが、この得体の知れない新チームに周囲の目は冷たく、現場ではわきまえない“よそ者”として疎まれてしまう。

その間にも凶悪犯罪は大胆かつ残虐に“進化”し、犠牲者は増え続けていく。捜査チームと分析チームが互いにそのもどかしさを抱えながら固定観念を打ち崩し、一歩ずつ信頼関係を築いていく人間ドラマは今作の隠れた見どころ。さらに、被害者家族の心情についても丁寧に描いており、メディアや社会の責任までも問いかける、まるでノンフィクションのようなドラマとなっている。

『チェイサー』のあの事件も…韓国を震撼させた実際の連続殺人事件が登場

登場する事件はいずれも、韓国を震撼させた実際の連続殺人事件がモチーフ。当時、犯人たちと対話をした韓国初のプロファイラーであり、今作の原作者であるクォン・イルヨン教授の体験がベースになっている。『哭声/コクソン』ナ・ホンジン監督のデビュー作『チェイサー』(08)の基になった事件なども印象的に登場する。ずさんな初動捜査や自白の強要などには見覚えある場面も。犯罪行動分析チームの誕生は、それまでの捜査方法や警察の組織編成までも一変させた。

「マインドハンター」「クリミナル・マインド」好き必見!韓国ドラマの入口にも

プロファイラーといえば、『セブン』『ファイト・クラブ』などで知られるデヴィッド・フィンチャー製作総指揮によるNetflixシリーズ「マインドハンター」や長寿ドラマ「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪」など、欧米ドラマが有名だが、今作はヒリヒリするようなサスペンス・ミステリー好きにおすすめ。クク・ヨンスがソン・ハヨンをスカウトする際に手渡すのは、まさに「マインドハンター」の原作本(日本版タイトル「マインドハンター FBI連続殺人プロファイリング班」/ジョン・ダグラス&マーク・オルシェイカー著)。“アジアのエミー賞”と称される「第27回アジア・テレビジョン・アワード」では最優秀ドラマ番組賞を獲得している。


キム・ナムギルにチン・ソンギュ&キム・ソジンら、
実力派俳優の重厚な演技は必見


韓国初のプロファイラーであるクォン・イルヨン教授をモデルにした“犯罪行動分析チーム”のプロファイラー、ソン・ハヨンを演じるのがキム・ナムギル

アクションやコメディ演技も披露した「熱血司祭」から約3年ぶりのドラマ作品で、今年1月には映画『非常宣言』が公開、人ならざる者と対峙する除霊アクションファンタジー「アイランド」も日本上陸し、キャリアの充実期を迎えている。今作では、第58回百想芸術大賞で最優秀演技賞にノミネートされたほか、「2022 SBS演技大賞」の大賞に選ばれるなど話題を集めた。

ジャンルを問わず完璧に役柄を消化する演技力に定評のある彼だが、今作のハヨンはかなり複雑なキャラクターだ。一見、表情からは真意が読めず無感情のようにも見えるハヨンは、幼いころの体験がきっかけとなり他者の痛みや苦しみ、憎しみや怒りにも敏感なため感情の表出を自制しているかのよう。凶悪犯の生々しい狂気にさえ共鳴してしまい、その代償に苦悩するハヨンを、キム・ナムギルはときに目線の伏せ方や顔のうつむき加減などまで繊細に、ときには激烈に感情をむき出して演じ、今作の求心力となって観る者をのめり込ませる。

一方、そんなハヨンをプロファイラーの最適任者として犯罪行動分析チームに誘うチーム長、クク・ヨンスを演じたのは、『犯罪都市』『エクストリーム・ジョブ』などで強烈な個性を放つチン・ソンギュ。舞台出身の彼も幅広い役柄を演じられる実力派として知られ、ハヨンの特質とその危うさをも受けとめる心優しく冷静なヨンスを好演。2人が酒を飲み交わしながら語り合うシーンには、憎悪や絶望から生まれ育った悪の心に対しては信頼と友情で連帯していくしかないという、いまの世界を照らすメッセージも込められている。

また、『KCIA 南山の部長たち』『モガディシュ 脱出までの14日間』『非常宣言』とスクリーンで活躍目覚ましいキム・ソジンが、犯罪行動分析チームと連携していくソウル地方警察庁機捜隊1係のユン・テグチーム長に扮する。自らもトラウマを抱えながら、男性社会で毅然とした態度をとり続けるユンチーム長の生き様にも注目。今作の脚本のソル・イナ、監督のパク・ボラムはいずれも女性で新人。ユン・テグを“お嬢さん”と呼んだ男性刑事に対し、「チーム長ですよ」と主人公ハヨンに訂正させる場面には気概を感じる。

さらに、今作で「2022 SBS演技大賞」新人演技賞を受賞したフレッシュなリョウン、名バイプレイヤーのキム・ウォネほか、何より凶悪犯を演じた「Pachinko パチンコ」のハン・ジュヌらの凄みある演技も見逃せない。

<「悪の心を読む者たち」リリース情報>

■TSUTAYA 先行レンタル中

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dTV/FOD/GYAO!ストア/ひかりTV/iTSCOM オンデマンド/J:COM オンデマンド/milplus(みるプラス)/music.jp/TELASA/U-NEXT/VideoMarket 発売元:PLAN Kエンタテインメント

発売元:PLAN Kエンタテインメント

販売元:ハピネット・メディアマーケティング

©SBS


「悪の心を読む者たち」公式サイト

<提供:PLAN Kエンタテインメント>

《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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