横浜流星が蔦屋重三郎を演じる「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の44話が11月16日放送。「自分なりに吉原に恩を返していく」と語った歌麿の“恩返し”に「漂う絶望感がつらい」などの声が上がるとともに、まさかのラストには「何これ少年漫画か?」といった感想も送られている。
日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築いた“江戸のメディア王”蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描いてきた本作。“悪徳プロデューサー”と化した蔦重の動向とともに、幕府の権力闘争の行方にも注目が集まっている。

蔦屋重三郎=蔦重役の横浜はじめ、蔦重の子を身ごもっている妻・ていに橋本愛。蔦重に“絶縁宣言”を突き付けた喜多川歌麿に染谷将太。耕書堂の女中・たかに島本須美。杉田玄白に山中聡。大田南畝<四方赤良>に桐谷健太。北尾政演<山東京伝>に古川雄大。朋誠堂喜三二<平沢常富>に尾美としのり。北尾重政に橋本淳。滝沢瑣吉に津田健次郎。鶴屋喜右衛門に風間俊介。大奥総取締だった高岳に冨永愛。田沼に仕えていた三浦庄司に原田泰造。蔦重をよく知る長谷川平蔵宣以に中村隼人。権力の座から追い落とされた松平定信に井上祐貴。陰で様々な策謀を巡らせてきた一橋治済に生田斗真といったキャストが出演。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
今回は蔦重のもとに駿府生まれの貞一(井上芳雄)と名乗る男が、耕書堂で本を書かせて欲しいと売り込みに来る。貞一は平賀源内が作ったという相良凧を持っていて、蔦重は源内が生きているのではと考え始める。蔦重と袂を分かった歌麿は“吉原で本屋に対して派手に遊んだ順に仕事を受ける”と言って座敷で本屋に紙花をばらまかせる…という展開。

その場にいた鶴屋は、歌麿に彼が描いた下絵をブラッシュアップした恋心の絵を見せる。その素晴らしい出来栄えを見た歌麿が、自分の絵は蔦重あってこそと思ってもらえれば仲直りできるのでは?と考えてのことだったが、歌麿は「こんなものは紙クズ」と破り捨てる。仲を取り持つつもりが怒らせてしまったと嘆く鶴屋に、蔦重は「けどあいつ紙花撒いてくれたんですね」と返答する…。

歌麿がこの一件の前に「自分なりに吉原に恩を返していく」と語っていたこともあり、視聴者からは「吉原で派手に遊ぶの、歌なりの吉原への恩返しだったりするのか」といった声が上がると同時に、歌麿の表情には「吉原に恩返ししているのかもしれないけど、歌に漂う絶望感がつらい」「豪遊も歌なりの「吉原への恩返し」なのかもしれないけど、見てられないよね」などといった反応が送られる。

一方、源内を探していた蔦重のもとに1本の戯作「一人遣傀儡石橋」が届けられる。それは徳川家基(奥智哉)を治済が暗殺した件について源内が執筆した戯作の“続編”であり、蔦重はこれは源内しか書けないと考え、戯作に添えられていた手紙に書かれた場所に赴く。するとそこには定信をはじめ、三浦に平蔵、さらに高岳までが顔を揃えていた。困惑の表情を浮かべる蔦重に定信は自分たちが治済にもてあそばれていたこと、源内の死も治済によるものだと明かしたうえで「われらと共に仇を討たぬか。そなたとて心ひとつであろう」と、打倒治済のため手を組むことを提案する…。

このラストに「過去の敵が味方になる。これぞクライマックスか」「ラスボス一橋治済に立ち向かうため手を組む…何これ少年漫画か?」「これからどうやって治済を追い落としていくのか最後まで気が抜けない」といった声がSNSにあふれている。
【第45話あらすじ】
芝居町に出向いた蔦重は今年は役者が通りで総踊りをする「曽我祭」をやると聞き、役者の素の顔を写した役者絵を出すことを思いつく。蔦重は南畝や喜三二らとともにその準備を進めていく。一方、歌麿は自分の絵に対して何も言わない本屋に、苛立ちを感じていた…。
「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」はNHK総合で毎週日曜20時~(再放送は翌週土曜13時5分~)、BS・BSP4Kで毎週日曜18時、BSP4Kで毎週日曜12時15分から放送中。


