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【映画と仕事 vol.29】ヨルゴス・ランティモスから絶大な信頼を寄せられるフォトグラファー・西島篤司が明かす『ブゴニア』の現場

【映画お仕事図鑑vol.29】にヨルゴス・ランティモス監督をはじめ、ハリウッドの名匠から絶大な信頼を寄せられている現場カメラマン・西島篤司氏が登場! オスカー候補作『ブゴニア』の撮影現場の様子について語ってくれた。

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『ブゴニア』メイキング (C) 2025 FOCUS FEATURES LLC.LLC.
『ブゴニア』メイキング (C) 2025 FOCUS FEATURES LLC.LLC. 全 14 枚
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ヨルゴス・ランティモス監督など、ハリウッドの著名な監督たちから絶大な信頼を寄せられるフォトグラファーの西島篤司さん。映画の撮影現場に赴き、撮影の模様はもちろん、美術セット、そして俳優陣のオフショットなどをカメラに収めるのが西島さんの仕事だ。映画における“カメラマン”と言うと、撮影監督をイメージしがちだが、雑誌やWEBなどでプロモーションのために使用される静止画の撮影も映画の重要な仕事のひとつであり、技術はもちろんのこと、監督や俳優たちとの信頼関係が必要とされる。『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』以降、『女王陛下のお気に入り』『哀れなるものたち』『憐れみの3章』、そして最新作『ブゴニア』とランティモス監督の全ての作品に現場のカメラマンとして参加している西島さんに話を聞いた。

西島篤司 (C)Yorgos Lanthimos

「そんな仕事があるなんて」
映画の“カメラマン”の仕事とは?


――映画の撮影現場における、スチール(静止画)カメラマンの役割というのはどういうものなのかを教えてください。

映画の撮影現場で、プロモーションなどに使用するための場面写真を撮ったり、あとはBehind the Scene――つまり舞台裏の様子などを写真に収めるのが主な仕事になります。おそらく、日本の映画の現場でも同じようなことが行われているんじゃないかと思いますが、日本ではどうですか?

――日本の撮影現場にも同じ役割のカメラマンがいると思います。ただ多くの人にとって、映画の“カメラマン”のイメージは撮影監督など映像を撮影するスタッフであり、静止画を撮影するスタッフが現場にいること自体、知らなかったという方もいるかと思います。

たしかに言われてみれば、僕自身、自分がやるようになるまで、そんな仕事があるなんて、知らなかったです。

『ブゴニア』メイキング (C) 2025 FOCUS FEATURES LLC.LLC.

――西島さんが映画の仕事に携わることになった経緯もお伺いできればと思います。

僕が最初に仕事で関わった映画が、2012年に公開された『The Place Beyond the Pines』(邦題:プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命)という作品で、デレク・シアンフランス(『ブルー・バレンタイン』など)という監督の作品なんですけど、撮影自体は2010年に行なわれました。なぜその映画のスチールの仕事をやるようになったかというと、2005年か2006年ごろに参加した、あるTVの仕事がありまして。TV番組なのでもちろん映像作品なんですが、インパクトを与えるために作品の中でポートレートなどの写真を使いたいということで、その撮影を僕がやったんです。その番組の監督がデレク・シアンフランスでした。それ以降、彼が撮るいくつかの作品に参加させてもらって、その後、彼が『The Place Beyond the Pines』を撮ることになった時に「スチールをやるか?」と言ってくれて「やる」と言ったのが始まりです。

『ブゴニア』メイキング (C) 2025 FOCUS FEATURES LLC.LLC.

――『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』以降のヨルゴス・ランティモス監督の作品やティモシー・シャラメ主演『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』など数々のハリウッド映画に携わられていますが、実は西島さんがアメリカに渡ったのは、カメラマンやハリウッドでの仕事を志してというわけではなかったとお聞きしました。

そうなんです。中学から高校に上がる春休みに、たまたま友達のおじさんがアメリカにいて「遊びに来たらいい」と言ってくれて、その友達と一緒にアメリカに行ったんです。初めての海外だったんですが、その経験があって「高校を出たらアメリカに行きたいな」と思ったんです。当時は「アメリカでこういうことを学びたい」とか「こういう職業に就きたい」という目標はなかったです。ビザがないとダメなので、英語を勉強するということで、とりあえずアメリカに渡ったんですが、1年後くらいに大学の友達が写真の授業を履修していて「面白いからやってみたら?」と言われて自分も履修してみたんです。そこでの写真を撮影して、暗室でフィルムを現像して、プリントして…という作業が面白くて、そこから写真をやることにしました。


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《黒豆直樹》

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